大型資材を効率的に販売!コメリパワーが導入した「資材のドライブスルー」のメリットや仕組み

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大型資材を効率的に販売!コメリパワーが導入した「資材のドライブスルー」のメリットや仕組み

Text : なまっちゃ / Editor : 吹原紗矢佳

ドライブスルーといえば、ファストフード店を想像する人も多いだろう。その利便性から、ATMやクリーニング店などでも取り入れられている。

そんな中、大手ホームセンターのコメリでは、建設業者や農業生産者などのプロ向けサービスとして、コメリの大型店「コメリパワー」の一部店舗でドライブスルーを導入した。現在は試験段階だが、ドライブスルーの利便性による集客増を狙っており、顧客の反応を検証して導入店を増やす予定だ。

今回は、コメリパワーのドライブスルーの仕組みやメリットについて紹介する。

工具機械や木材など大型資材を扱うプロ向け店舗「コメリパワー」

“暮らしを楽しく快適にするための商品”を豊富に揃えているホームセンター大手のコメリ。農村地域など競合が進出しない商圏をあえて選び、特定エリアに集中して出店するドミナント戦略を打ち出し、顧客のニーズに応える商品開発やサービスを提供。「ホームセンター業界の異端児」との呼び声も高い。

同社では、プロ向け資材が揃う大型店「コメリパワー」、近さと買いやすさなどの利便性を追求する「コメリハード&グリーン」、インテリア用品の専門店「コメリアテーナ」、資材・建材・工具・金物の専門店「コメリPRO」の4形態を展開している。
この度、ドライブスルーが導入されたコメリパワーでは、建築業や土木業などのプロ向けの建築資材、工具機械レンタルを展開。住宅リフォーム関連サービスも行っている。

時間とコストの削減!ドライブスルーで購買の利便性を向上

経済産業省の「経済センサス‐活動調査」によると、ホームセンターの1事業所あたりの売り場面積は、平成16年が2,001平方メートル、平成26年は2,896平方メートルと大型化が進んでいる。また、駐車場・敷地面積も拡がっている。

そのため、大型のホームセンターでは駐車場と売り場が離れており、購入した商品が大型で重量のあるものでも、顧客は売り場から駐車場まで自ら運ばなけれなばらない。

一方、コメリパワーはドライブスルー方式を導入したことで、約13,000平方メートルもの敷地でも、断熱材や足場材といった大型で重量のある資材をより早く、便利に運べるようになった。

広い敷地内には、約1,000品目の木材やパイプなどの資材が陳列されており、顧客はトラックに乗ったまま目的の売り場まで行き、トラックに直接商品を積み込める。その際に、コメリパワー専用のアプリを使ってバーコードをスキャンし、商品と数量を登録する。

最後に、店内のレジでスマートフォンを見せて支払う。ドライブスルー出口でレシートと商品の確認を受ければ、外に出られるという仕組みだ。

ドライブスルーは業界のスタンダードになれるか

前述したように、多くのホームセンターは、売り場と駐車場が別の場所にある。重い資材をトラックに乗せるためには売り場と駐車場を往復する必要があり、時間も労力もかかるため、購買意欲が低下してしまう可能性が考えられた。

また、コメリパワーの顧客である中小の工務店や建築関連の事業者は、いかに早く現場に到着し、作業にとりかかれるかを重要視する。現場到着前の資材調達の利便性を向上させることが収益を左右するため、ホームセンターには無駄なく効率的な導線の設計が求められているのだ。

現在コメリでは、パワー和歌山インター店(和歌山県)とパワー四街道店(千葉県)の4,000坪クラスの2店舗でドライブスルーを開設しており、順次拡大予定だ。

大型化が進み、さらには飽和状態のホームセンター業界に一石を投じたコメリ。実験的に行っているドライブスルー戦略が成功すれば、それに乗じる他社も出てくるだろう。ドライブスルーと専用アプリを組み合わせることにより、購買データ活用など新たな可能性にも期待できる。ホームセンターの異端児が繰り出す次の一手にも、注視していきたい。

画像:コメリ公式YouTubeの動画を編集部にてキャプチャして使用