東芝テックと近商ストアがレジ業務無人化の実証実験を開始

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東芝テックと近商ストアがレジ業務無人化の実証実験を開始

Text : なまっちゃ / Editor : 吹原紗矢佳

人手不足の深刻化を受け、小売業界ではさまざまな取り組みが行われている。その一つとして、レジ業務を効率化するシステムを導入している店舗が近年増えている。

UCC上島珈琲は「大手町フィナンシャルシティ店」で完全キャッシュレス化に踏み切った。また、完全キャッシュレス、レジレス、ウォークスルーの3つの決済システムを導入した新型カフェ「Developers.IO CAFE」が2019年2月にオープンするなど、レジ業務の無人化が進んでいる。

そして、また新たな場所でレジ業務無人化の実証実験が発表された。

東芝テックと近商ストアは、大阪都市圏のKINSHO松原店とHerves上本町店でレジ業務を無人化するために、スマートフォン・映像解析技術を活用した実証実験を2019年3月4日〜4月12日まで実施することを発表した。

2019年3月4日から開始

今回の背景には、小売業界での人手不足の深刻化がある。その解消と共に、実店舗での購買体験をさらに生み出すことを目指すという。

東芝テックは「これまで培ったPOSシステムの技術と、AIの活用などの技術を組み合わせた新たなソリューションを創造し、小売業界の課題解決を目指します」と掲げた。また、近商ストアは「新しいAI技術を使ったPOSシステム導入により深刻化する人手不足に対応しながら、顧客のレジ待ちストレスからの解消と映像解析技術と連動したリアル販促を搭載した豊かな購買体験の提供を目指します」と意気込む。

引用:東芝テック株式会社プレスリリース

スマートフォンをPOSシステムでレジ業務を無人化

今回の実証実験では、スマートフォンにPOSシステムを組み込むことで、レジ業務の無人化を実現した。

まず、来店した店舗利用者は、レジアプリを搭載したスマートフォンを貸与される。店舗利用者のデータは、入店する際に二次元コードをスキャンしてもらうことで管理している。

買い物客は、そのスマートフォンを持ったまま買い物をする。その後、買い物客自身が商品のバーコードをスキャンし登録を行っていく。バーコードがついていない野菜や揚げ物などは、画面内の商品ボタンを選択することで登録でき、最後に会計バーコードを発行して精算する。

注目すべきは、買い物中にスマートフォンの画面内にお買い得情報が流れることだ。これにより、さらなる購買行動へと促すことができると考えられる。この販促機能の効果検証も実施予定である。

また、AI技術を用いて映像を解析することで、詳細動作解析による不正検知をしたり、顔認証による不正抑止をしたり、レジ業務無人化の課題であるセキュリティ面への応用の検証も行われる予定とのこと。

加速する無人店舗の取り組みに貢献

小売業界の業務が効率すると共に、消費者に対する新たな購買体験の提供が求められている。効率化しすぎるあまり、売り上げが減ってしまってはレジ業務無人化などの対策を取る意味がなくなってしまう。

今回の実証実験の検証で効果があれば、レジ業務無人化と共に行われる「販促機能」が今後
無人店舗の取り組みに貢献するのではないだろうか。